クライアントPC
Histcopy は、必要なファイルがPCに配置(コピー)されていれば、PC個別にインストーラーを使ってインストールする必要はありません。
実行には .NET 8.0 デスクトップランタイムが必要です。ベースとなるディスクイメージなどに、事前にインストールしてください。
プログラムファイル(Histcopy\bin にあるファイル)は任意の場所に配置して利用できます。全ユーザー共通の場所、例えば "C:\Program Files\Histcopy" に配置しても利用できます。その際は、環境変数(全ユーザー)を編集し、プログラムファイルのあるフォルダにパスを通してください。
Settings.xml、ライセンスファイルは、ログオンスクリプトなどで、ユーザープロファイル直下の AppData\Local\Histcopy にコピーしてください。
タスクスケジューラタスク、バッチファイルは必要に応じて手動で作成してください。robocopy と同様の手順で作成できます。全ユーザー共通でも動作します。
ライセンス更新間近のときは、新旧2つのライセンスファイルを Histcopy フォルダに配置してください。毎年追加して、ファイルが3個以上になっても正しく認識します。
ライセンスの購入総数が十分であれば、ライセンスファイルを厳密にPC毎に割り当てる必要はありません。例えば、最初に100台分のライセンスを購入し、後から追加で50台分のライセンス分購入した場合、最初のライセンスファイルを150台のPCに一律適用しても構いません。
サーバー、またはサーバーのバックアップを管理するPC
バックアップ実行用のアカウント(例:Histcopy)を作成します。アカウントの有効期限は無期限にします。
バックアップ実行用のアカウントでログオンし、Histcopy のインストール、ライセンスのインストール、設定画面でタスクの設定を行います。
タスクスケジューラで、以下の設定変更を行います。
- セキュリティオプション「ユーザーがログオンしているかどうかにかからわず実行する」を選択する。
 - 管理者権限で実行させたい場合は「最上位の特権で実行する」にチェックを入れる。
 
ドメイン環境のときは、バックアップ対象フォルダへのアクセス権を付与します。
ドメイン環境でないときは、一度共有フォルダにアクセスして接続情報を Windows に記憶させます。
タスクスケジューラーから管理者権限でコマンドを実行する場合は、以下のようにして接続情報を記憶させます。
- 管理者用のコマンドプロンプトを起動する
 - net use コマンドを /PERSISTENT:YES を付与して実行する
 
別の方法として、バッチファイルの先頭で net use コマンドを書く方法もあります。
初回バックアップ
初回バックアップ時、一度に数百万ファイルをコピーする場合は、-lite オプションを付与してライト版でのコピー、または robocopy など他のツールでのコピーをお勧めします。2回目以降はスタンダード版を利用してバックアップしても問題ありません。
スタンダード版は、移動されたファイルの追跡のために、いったん見失ったファイルと見つけたファイルをすべてメモリに読み込む仕様になっています。このため、変化したファイルの数が多いと、大量にメモリを消費し、速度低下やメモリ不足エラーが起きる可能性があります。ライト版はシンプルな実装のため、メモリ消費量が少なく、これらの問題は発生しません。